すずきあさよ

1月20日

逆境の時、心の支えとなったことは?

最終更新: 3月11日

こんにちは、すずきあさよです。みなさんお元気ですか。新年早々、災害に遭われ、大変な時期を迎えておられる方に、心からお見舞い申し上げます。

早速今日の質問を取り上げていきたいと思います。

がんという病気になった時(つまり、逆境の時)、心の支えとなったことは何ですか?

質問者様の前後のメッセージから、闘病中ではなく、闘病されている方のお役に立ちたいと考えていらっしゃる方のようだと察しました。

やさしい方で、このような人がいることに心が温かくなりますね。

今回は、「わたしの周りで闘病を経験された人の声」と、「わたし自身の体験と考え」、2つの観点からお答えしたいと思います。

闘病経験者の声を集めてみました。

闘病中、心の支えとなったことは何ですか? Facebookで尋ねてみると、下記のようなコメントをいただきました。

1,音楽と愛犬

 わたしの心の支えは、いつも音楽と愛犬です。

2,友人の存在

 わたしの場合は、友人の存在かなぁ。病気が判明した時から治療中も、たわいもない話をしたり(笑)、何気ない気遣いが支えてくれました。

3,家族と音楽

わたしが脳出血した時は、家族と音楽が支えでした。発症した時は軽い左麻痺だったので、また音楽をやれるように一生懸命やりました。病気をしてから、食事や運動など生活は一新しました。妻と元気に旅行や暮らしをしたいという夢が支えだったと思います。

命に関わる病気をした人にとって、心の支えとなったこと。それはとても身近なところにあるものですね。回答に協力してくださったみなさまに心から感謝いたします。

わたしにとって心の支えとなったこと


 
次に、わたしはどうだったか?

実は、乳がんになった時、家族関係も仕事もうまくいっていないという状況でした。そのわたしにとって支えとなったことは大きく2つあります


 

 
1,夢を咲かせる小さな種まきでブログの始めました

2010年に、わたしが乳がんになった時、思いついたたことは、ブログを書いて、発信しよう!だったのです。

「これもブログに書ける」「あれもブログに書ける」と思うようになると、自然と気持ちが前向きになり、これが支えとなりました。

2,日々の小さな楽しみが心の支え

他には、北海道の大自然を愛犬と歩くこと。花や湖自然風景の写真を撮ること。

近所の園芸店へ出かけて、花や植物を楽しむこと。

長男と、はじめの1歩というアニメを見て笑ったこと。長女と、紅茶専門店でティータイムを楽しむことなどがありました。
 

 

紅茶専門店で味わうインディアンミルクティとワッフルのセットが日々の楽しみ

心の支えにならなかったこと

乳がんになった時、乳がん患者の会や乳がんコミュを紹介されました。

しかし、1,2度、参加して、わたしには「患者の会」は、肌に合わないと感じ、すぐにやめました。

 

どんな点が合わないと感じたのか。

それは、医療機関や医療従事者に対する不平不満を募らせながら、うつうつとしている人が多かったことがあげられます。

患者コミュは投稿内容も、愚痴っぽい投稿が多いことも気になりました。

 

また、医者か薬剤師かというほど、薬の効果と副作用の話しが多いのも、困りました。標準治療はしないと決めたわたしにとって、つまらなかったからです。

 

身近なところにつらさを聞いてくれる人がいない。患者コミュでしか愚痴れないなど、いろんな事情を抱えているのだろうということも理解できます。患者コミュが社会に貢献していることもわかります。

 

けれど、わたしにとっては、なんだか、気が滅入りそうな話題が多かったのです。

参加した後で、心と身体が軽くなるのではなく、重くなってしまうという結末。コミュにどっぷり浸っていると、本格的に「病人」になってしまいそうな気がして、気持ちの良いところではありませんでした。

 

自身の体の感覚を信頼し、まずは、自分の心身の健康が第一と割り切ってやめました。

 

 

患者会や患者コミュが心の支えになっている人は多くいると思いますが、わたしにとっては、心の支えにはならなかったのです。

小さな幸せに気づく

そして、自ら日々の幸せ体験を綴って発信するブログを始めました。普通、乳がんになった人がブログを始めるというと、治療の話題がメインとなりそうですよね。

しかし、標準治療を選択しなかったわたしは、治療の話題は書けません。そこで、日々の小さな幸せや、心の楽しみを実践し、ブログに書くことにしたのです。

ブログの内容は、日々の小さな幸せの話題が8割、通院など病気のことは2割程度だったと思います。

当時、幸せや感謝に目を向け書くことの効果について、当時は全く知らなかったのですが、最近になって、すばらしい効果があることを知りました。

感謝研究の第一人者、米国カリフォルニア大学のロバート・エモンズ博士は、「感謝日記」を継続している人に下記のような変化が見られたと報告しているのです。

  • 体への効果として、免疫力の向上、痛みが軽減した。

  • 心理的な効果として、ポジティブな感情の高まりや楽天性や幸福感が高まる。

  • 社会的な効果として、他者を助け、寛容で慈悲深くなり、孤立感や孤独感の軽減。外向性の向上などの変容が見られた。

などなど。

 

改めて、日々の身近なところにある小さな幸せや楽しみを体験し、それを発信することが心の支えになっていたのだなぁとありがたく思います。


 

 
そして、わたしのこんな選択をいいね、と尊重してくれる人の存在は、逆境の時、大きな心の支えとなりました。